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採点講評を読もう! [情報処理技術者試験]

 IPAから平成22年度春期試験の採点講評が公開されました。

 情報処理技術者試験を受験した皆さんは、講評って読んでますか?
 私は全然読みません。試験委員の皆さま、すみません。

 理由は、講評の公開までに、どんな問題だったか忘れてしまうので、講評を読んでもピンと来ないからです。
 それに、合格した試験は講評を読む必要がないし、不合格だった試験は参考書等で正解の導き方を理解する方が重要だろう、と思うからです。


 ところが、今回講評を読んでみて、大事なことに気づきました。
 講評でしか得られない、次の情報があるのですね。

 1. 受験者が、どのような間違いを犯しやすいかを、実態に基づいて説明する。
 2. 出題者が、どのような解き方を想定していたか、手の内を明かす。

 これは、出題者・採点者でしか提供できない情報です。

 1の例として、講評にはこんな表現があります。
  「~を間違えている解答が一部見受けられた」
  「~している例が多く見受けられた」

 2の例としては、こんな表現があります。
  「~に着目して解答してほしい」
  「~を読み取ってほしい」

 いずれも、ごもっともです。

 さらにエンベデッドシステムスペシャリストの午後I試験の問2の講評には、次のように書かれています。
 「タスク間で送受信されるメッセージのシーケンス図を書くことによって、問題文のようなタイミングがどうしても発生してしまうことが分かる。このように、メッセージの送受信と処理手順が文章によって説明されている場合、メッセージシーケンス図を書いてタイミングを確認して解答するように心がけてもらいたい。」

 なるほど、そういう解き方をすれば良いわけですね!


 午後の試験は時間との闘いです(早々に退出してしまう人もいますが、大多数の人は時間に追われて解答欄を埋めているでしょう)。
 限られた時間内に、長文を読んで、要点を理解して、設問を考えて、解答用紙にきれいな字で記入する…なんてできないよ、とお嘆きの方もいるでしょう。
 でも出題者が、制限時間内に解けない問題を出すはずはありません。
 きっと、ちゃんと時間内に解ける方法があるのです。

 上の例で云えば、私はシーケンス図なんか書きませんでした。図を書いて整理する時間が惜しいから。
 でも出題者に云わせれば、シーケンス図を書く時間を割いても、その方が正解への近道なんですね。

 講評では、こんな技まで伝授してくれます。


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全区分に合格しました [情報処理技術者試験]

 本日は情報処理技術者試験の合格発表。
 4月に受験したエンベデッドシステムスペシャリスト試験には、なんと合格していました!

 試験当日の朝に、去年の問題に1年ぶりに目を通したくらいだったので、落ちても仕方がないと思っていましたが、どうにかセーフ[わーい(嬉しい顔)]
 ようやく情報処理技術者試験の全区分を制覇、これでコンプリートしたことになります。


 全区分といっても、たびたび試験制度が変更されたので、何が全区分かは判りにくいでしょう。
 そこで私が合格した試験区分と、現行制度で対応する区分を書き出してみました。
 試験制度の変更に伴い、区分が統合されたり、レベルが5から4へ引き下げられたりしているので、1対1に対応するわけではありませんけど。

■合格した情報処理技術者試験の区分 : 現行制度で対応する区分

システム監査技術者            : システム監査技術者
システムアナリスト             : IT ストラテジスト
上級システムアドミニストレータ      : IT ストラテジスト
プロジェクトマネージャ           : プロジェクトマネージャ
アプリケーションエンジニア        : システムアーキテクト
テクニカルエンジニア(システム管理)  : IT サービスマネージャ
テクニカルエンジニア(ネットワーク)    : ネットワークスペシャリスト
テクニカルエンジニア(データベース)  : データベーススペシャリスト
テクニカルエンジニア(情報セキュリティ) : 情報セキュリティスペシャリスト
情報セキュリティアドミニストレータ    : 情報セキュリティスペシャリスト
エンベデッドシステムスペシャリスト   : エンベデッドシステムスペシャリスト
第一種情報処理技術者          : 応用情報技術者
第二種情報処理技術者          : 基本情報技術者
初級システムアドミニストレータ     : IT パスポート (初級シスアドよりずっと簡単ですけど)

 残念なのは、プロダクションエンジニアに合格していないことです。合格する前に資格がなくなってしまいました。プロダクションエンジニア試験が問うていた要素は、他の区分に引き継がれたそうですが。

 何はともあれ、情報処理技術者試験に一区切りつけられて良かったです。
 やれやれ。


 本ブログは、もともと試験に向けた取り組みを綴ることを目的としていたにもかかわらず、そういう記事はサッパリでしたが(何しろ勉強サボってばかりだった)、まぁ合格したので目的達成としましょう。
 とりあえず本ブログは残しておいて、今後も気になることがあれば記事を書きます。

 とはいえ、お付き合いいただいた皆さま、ありがとうございました。
 ひとまずこれにて。


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平成22年度春期試験 傾向の変化 [情報処理技術者試験]

 4月18日は、平成22年度春期の情報処理技術者試験でしたね!
 みなさま、手応えはいかがでしょうか。

 私もエンベデッドシステムスペシャリスト試験(ES)を受験してきました。
 諸事忙しくてサッパリ勉強してなかったのですが、午前Iが免除のおかげで家をゆっくり出れば良かったので、出がけに去年の問題と解答をサラッと読んでおきました。

 が、午前IIの問題は、去年に比べてずいぶん雰囲気が違いました。
 去年は論理回路なんて出題されず、ESらしくなかったのですが、今年はESらしい問題が多数出されました。
 そのため、去年の問題を見て油断していた私は、目を白黒させることになりました。

 6月25日の合格発表までハラハラします。


 さて、今回の試験についてですが、3月5日にIPAから次のプレスリリースがなされています。

 「春期試験としては5年ぶりに30万人超、全ての試験区分で応募者数が増加」

 長らく、応募者数が減少傾向にありましたが、全ての試験区分で応募者数が増加したとは喜ばしい!
 今後、受験者数も発表されることでしょうが、このまま増加し続けてくれるといいですね。


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情報処理技術者が免許制?! [情報処理技術者試験]

 情報処理技術者試験センターから受験票が届きましたね。
 受験票には早めに写真を貼りましょう。
 私は受験当日の朝に証明写真機を探して、結局受験できないことがありました[あせあせ(飛び散る汗)]

 受験用の写真を撮ろうと証明写真機に近づいて、妙なことに気づいたのです。
撮影機.JPG


 判りますか?

免許.JPG


 なんと、情報処理技術者が、免許試験になっています!

 免許制になったら、免許を取らない限りその仕事に携われません。
 いやはや何とも。


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最年少合格者、最年長合格者 [情報処理技術者試験]

 情報処理技術者試験のサイトに、平成22年度春期試験の案内が出ました。

 そろそろエンベデッドシステムスペシャリスト試験の勉強を再開しなくては[あせあせ(飛び散る汗)]


 ところで、ITパスポート試験紹介サイトに最年少・最年長合格者の声が載っています。
 平成21年度春期の最年少合格者は13歳(受験時)、最年長合格者は82歳(受験時)だそうです。
 平成21年度秋期の最年少合格者は13歳、最年長合格者は81歳とのことなので、いずれの記録も破られていません。

 一時IPAは、最年少・最年長合格者の年齢を非公開にしていたと思いますが、こういうことは(本人が嫌でなければ)公開していただいた方が、みんなの励みになりますね。

 ちみなに、最年少合格者である愛知県の千賀みなみさんの受験の動機は、「学校の資格調査で誰も持っていない資格を書きたいと思ったので、受験しました。」とのことです。
 前向きで偉いです[わーい(嬉しい顔)]
 計算問題だけではなくマネジメント系の問題もあるのに合格したのですから、たいしたものです。

 ところで、トップページの写真は多部未華子さんじゃなくなったんですね。
 主演の朝ドラが終わったから?


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PMP vs プロジェクトマネージャ [情報処理技術者試験]

 日経BP社が、2010年版の「いる資格、いらない資格」を公表しています。

 その中でも興味深いのはPMPの変動です。
 営業効果の高い資格のランキングでは、年々順位を下げているそうなのです。

 記事では次のように分析しています。
---
資格取得の費用対効果を見極めようという機運の高まりが理由として考えられる。

PMPは数十万円の取得費用に加え、年間6万円前後の維持費用もかかる。5100円の受験料だけで済む情報処理技術者試験よりも負担が大きいこともあって、積極的に取得に動く企業とそうでない企業の二極化が進んだものとみられる。
---

 でも、営業効果の有無に関するランキングなのに、費用対効果が影響するでしょうか。
 費用対効果が[取らせたい資格]ランキングに影響するならともかく、顧客に対する営業効果に取得費用は関係ないでしょう。

 とはいえ、技術職に取らせたい資格でも評価を下げているそうなので、PMPが重視されなくなっていることは判ります。
 プロジェクトマネジメントのニーズは相変わらず高く、情報処理技術者試験のプロジェクトマネージャは営業効果の高い資格の第1位、技術職に取らせたい資格でも1位なのですが。

 以前の記事で、情報処理技術者試験の応募者が減少していることに関連して、類似の他資格に流れているのかも、と書きましたが、PMに限って云えば他資格とは逆に情報処理技術者試験が人気を博しPMPの人気が下がっているようです。


 もしかしたら、PMPよりもプロジェクトマネージャ試験の方が価値があると思われているのかも知れません。

 情報処理技術者試験の特徴は、受験機会が少ないことです。
 年1回しか受験できないプロジェクトマネージャ試験に受かる方が、何度でも受けられるPMPの知識より高価値だと思われているのではないでしょうか。

 少ない機会でも合格するには相応の力が必要でしょう。その力と、グローバルな基準(COBITやITILやPMBOK)の知識とを天秤にかけたとき、次のような重みなのかも知れません。

  COBIT > 情報処理技術者試験
   ITIL > 情報処理技術者試験
  PMBOK < 情報処理技術者試験


 まぁ、内部統制報告制度の導入によってCOBITの知名度が向上したように、PMBOK及びPMPにも強力な追い風が必要なのかも知れません。

 面白いことに、営業職に取らせたい資格のランキングでは、PMPの評価は上がっています。
 プロジェクトマネージャとしての実力うんぬんではなく、知識体系をきちんと身につけることが重視されているのかも知れませんね。
 営業職といえどもプロジェクトマネジメントを理解していないとプロジェクトマネージャと話し合うことができませんから。


 なお、念のために付け加えておきますが、PMPの合格者はプロジェクトマネージャとしての実力がないなどというつもりはありません。
 私が述べているのは試験の特性の違いであり、プロジェクトマネージャ試験の合格者より優れた方もたくさんいることでしょう。
 この点、誤解のないようにお願いします。
 なにしろ、プロジェクトマネージャ試験で問われることの多くはPMBOKと重複しているのですから。


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なぜ出題ミスは起こったか(ITパスポート試験 問12) [情報処理技術者試験]

 10月18日の文書に続いて、10月22日には情報処理技術者試験センターが次の文書を公表しました。

---
 平成21年度秋期ITパスポート試験の正解の追加
 及び基本情報技術者試験の表記誤り(誤植)に関する対応について

(1)
 ITパスポート試験の問12に複数の正解があることが判明しました。
 選択肢の「ア」を正解として公表しておりましたが、「ウ」も正解となり得るので、選択肢の「ア」と「ウ」のいずれも正解として取り扱うことといたします。

(以下、略)
---

 またも正解の追加なのですが、では問12とはどのような問題なのでしょうか。

---
問12
 A社では企業理念に基づいてビジネス戦略を策定し実行するための手順を考えた。重要成功要因の抽出、ビジネス環境の分析、ビジネス戦略の立案、ビジョンの設定を図のように順序付けて行うとき、図の(4)で行うものはどれか。

 (1)→(2)→(3)→(4)→(実行計画策定)

ア 重要成功要因の抽出
イ ビジネス環境の分析
ウ ビジネス戦略の立案
エ ビジョンの設定

(丸数字は、括弧書きに置き換えました。)
---

 私が考えるアクティビティの順番は次のとおりです。

  ビジョンの設定 → ビジネス環境の分析 → 重要成功要因の抽出 → ビジネス戦略の立案 → 実行計画策定

 すなわち、4番目に来るのは「ウ ビジネス戦略の立案」です。

 しかし情報処理技術者試験センターは当初「ア 重要成功要因の抽出」を正解として公表していたので、次のように考えていたことになります。

  ビジョンの設定 → ビジネス環境の分析 → ビジネス戦略の立案 → 重要成功要因の抽出 → 実行計画策定

 いずれが正しいのでしょうか?


 出題者が問題を作成するに当たって依拠したものが判らないので、経済産業省つながりということでITコーディネータの「プロセスガイドライン Ver.1.1」を見てみましょう。

 「プロセスガイドライン Ver.1.1」で説明している経営戦略フェーズのプロセスチャートを、簡略化した上で問12の言葉づかいに近いものに置き換えると、次のようになります。

  ビジョンの設定 → ビジネス環境の分析 → 重要成功要因(案)の導出 → リスク評価 → ビジネス戦略の立案と重要成功要因の策定 → 実行計画策定

 ご覧のように、重要成功要因に係るアクティビティは、3番目と5番目にあります。
 2箇所に登場するので、問12の正解が「ア」と「ウ」の両方になるのも当然です。


 厳密には選択肢「ア」の「重要成功要因の抽出」という言葉を考える必要があります。

 プロセスチャートでは、環境分析の結果として幾つかの重要成功要因の候補が得られるとしています。
 その後ビジネス戦略を立案する中で、重要成功要因を絞り込み、確定させます。

 選択肢「ア」が、重要成功要因の「策定」とか「確定」といった表現であれば、図の(4)の位置になるでしょう。
 しかし、使われているのは「抽出」という言葉なので、 プロセスチャートの「重要成功要因(案)の導出」に当たると考えられます。

 となると、問12の正解は「ウ」になってしまいます。


 出題者が「ア」を正解としたのは根拠があってのことでしょうが、少なくとも出題者はITコーディネータではないのでしょう。


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ITパスポート試験の正解の追加について [情報処理技術者試験]

 ITパスポート試験が行われた10月18日、その日のうちに情報処理技術者試験センターは「平成21年度秋期ITパスポート試験の正解の追加について」という文書を公表しています。
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 平成21年10月18日(日)に実施いたしましたITパスポート試験の問60に複数の正解があることが判明いたしました。
 選択肢の「ウ」を正解として公表しておりましたが、「エ」も正解であり、選択肢の「ウ」と「エ」のいずれも正解として取り扱うことといたします。
---

 問60とは、次のように四択から正解1つを選ぶ問題です。

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問60
 "甘味"、"うま味"、"塩味"、"酸味"、"苦味" の5種類の味覚を、6ビット(2進数で6けた)の数値で符号化する。これらを組み合わせた複合味を、数値の加減算で表現できるようにしたい。例えば、"甘味" と "酸味" を組み合わせた "甘酸っぱい" という複合味の符号を、それぞれの数値を加算して表現するとともに、逆に "甘酸っぱい" から "甘味" 成分を取り除いた "酸味" を減算で表現できるようにしたい。味覚の符号として、適切なものはどれか。

___ 甘味 __ うま味 __ 塩味 __ 酸味 __ 苦味
ア 000000 000001 000010 000011 000100
イ 000001 000010 000011 000100 000101
ウ 000001 000010 000100 001000 010000
エ 000001 000011 000111 001111 011111
---

 ここで解答者はどのように正解を導けば良いのでしょうか?

 文中に「"甘味" と "酸味" を組み合わせた "甘酸っぱい" という複合味」が出てくるので、実際に"甘味" と "酸味" の組み合わせを考えてみれば簡単です。

 解答アでは、"甘味" 000000 と "酸味" 000011 を加算すると 000011 なので、"酸味" と同じ値になってしまい "甘酸っぱい" を表現できません。

 解答イでは、"甘味" 000001 と "酸味" 000100 を加算すると 000101 なので、"苦味" と同じ値になってしまい "甘酸っぱい" を表現できません。

 解答ウでは、"甘味" 000001 と "酸味" 001000 を加算すると 001001 なので、基本5種類の味覚と重複することがなく、"甘酸っぱい" を表現できます。

 解答エでは、"甘味" 000001 と "酸味" 001111 を加算すると 010000 なので、基本5種類の味覚と重複することがなく、"甘酸っぱい" を表現できます。

 減算について検討しても同じように「ウ」と「エ」のいずれも正解となります。


 さて、単純な2進数の計算問題で、どうして正解ミスが発生したのでしょう?
 いかに単純な問題でも考案者が間違えることはあり得るので、情報処理技術者試験センターでも二重三重のチェックを設けていたはずです。
 にもかかわらずミスを防げなかったのは、もしかしたら試験問題のチェック担当者が受験者と同じように解いてしまったからではないでしょうか。

 多くの受験生は選択肢を「ア」から順番に見ていくはずです。すると「ウ」で正解に行き当たります。
 チェック担当者も「ア」から順番に見ていき、「ウ」が正解であることを確認した時点で解答例を参照し、「ウ」が正解でOK!としてしまったのではないでしょうか?

 きちんとチェックするなら、解答例の選択が確かに正解であること、解答例の選択の他は確かに不正解であること、をそれぞれ検証しなければなりません。


 はたして出題に当たってはどのような検証プロセスが構築されていたのか、興味が持たれるところです。


 ところで、IPAが公表するPDFはセキュリティの設定がコピー禁止になっているため、上の引用文は手打ちしました。
 せめて引用はさせて欲しいものです。


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受験失敗談 [情報処理技術者試験]

 2006年春期にテクニカルエンジニア(情報セキュリティ)試験が新設されたとき、その合格率は6.8%であり、他の試験区分に比べてたいへん低いものでした。

 このとき私は大失敗してしまったので、少しでもみなさんの参考になればと思い、恥を忍んでここに披露します。


 当時、午後I試験は90分で3問を解かねばならず、厳しい時間との闘いを強いられる難関でした。
 私は午前試験を順調に解き、引き続いて午後I試験に臨んだのですが、開始早々困ったことになりました。

 便意を催してきたのです。
 なにしろ時間に追われる午後I試験ですから、トイレに行く間も惜しんで試験に取り組んだのですが、まもなく我慢できなくなりました。

 情報処理技術者試験は、簿記検定と違って試験中でもトイレに行くことができます(日商の簿記検定では、トイレに立ったら試験終了です)。
 そこで試験官に申し出てトイレに行かせてもらいました。

 90分しかない午後I試験をトイレで潰してしまう人はあまりいないでしょうから、私の体験は貴重だと思うのでお教えしますと、試験官はちゃんとトイレまで付いてきて個室の外に控えてました。
 不正対策としては当然のことでしょう。
 ですが、私が長らく個室から出なかったので、試験官もずっと付き合ってはいられないと考えたらしく、しばらくすると試験会場に戻ったようでした。

 しかし頻繁にトイレに戻ってきて、「大丈夫ですか?」と声をかけてくれました。私が個室にいることを確認するためのようです。
 もしもトイレと偽って不正を働こうとしても、個室まで様子を見に来るうえに、別の試験官が廊下で人の行き来を見ているので、滅多なことはできないことを実感しました。

 そのうち、試験官に「あと10分ですよ」と声をかけられました。
 私とて早く試験会場に戻りたかったのですが、なかなかそうもいきません。
 けっきょく、30分以上もトイレにこもった挙句、試験終了直前に席に戻りました。

 残りの数分で解答用紙に何か書きなぐった覚えはありますが、マークシート方式の午前試験と違いあてずっぽうで解答欄を埋めるわけにもいきません。何をどう書いたのか、今となっては良く判りません…。


 情報処理技術者試験は何度も受験しましたが、あんな苦しい思いをしたのは後にも先にもこのときだけです。
 みなさん、くれぐれも体調は万全で臨むようにしましょう。

 幸い、このときのテクニカルエンジニア(情報セキュリティ)試験には合格しました。
 やれやれです。


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続・論文必勝法 [情報処理技術者試験]

 前回の続きです。

5. 論文トレーニング

 論文試験の対策としては、論文に慣れることが肝要です。
 それには次のステップがあります。

 (1)手書きで論文を書くことに慣れる。
 (2)規定の時間内で論文を書くことに慣れる。
 (3)試験問題のテーマに沿った論文を書くことに慣れる。

 論文が苦手な方は、実のところ(1)をクリアせずにいきなり(3)に挑んでいるのではないでしょうか。


[1](1)の対策としては、論文を数多く書くのことです。
 ポイントは、「(3)試験問題のテーマに沿った論文を書くこと」と、「(1)手書きで論文を書くこと」は別だということです。
 まずはどのようなテーマでも良いから手書き論文に慣れましょう。

 そのためにオススメなのが、人の書いた論文を手で書き写すことです。
 一定以上の品質で書かれた論文を書き写すことで、「論文を考える」という行為は後回しにして、まず「書くことに慣れる」ようにします。


 手頃な長文の入手先としては、たとえば新聞の社説が良いでしょう。
 社説はおおむね1,000字程度なので、午後IIの論文としては短いですが、旬の馴染みやすい話題がいくらでも手に入るので、練習台にはもってこいです。

 ただ社説は観念的な内容に終始しがちです。事実関係を押さえた長文の手本にするなら、裁判の判例がいいでしょう。刑事事件でも行政訴訟でも構いませんので、判例文を書き写してみてください。
 社説とは逆に午後IIの論文としては長いでしょうが、具体的な事実を誤解のないように積み重ねた長文として絶好の手本になります。

 これらを何本も書き写すことで、手書き論文に慣れましょう。


[2]さらに、「(2)規定の時間内で論文を書くことに慣れる」ため、100分以内で書き写すようにします。
 手本にする社説や判例は、もう完成された文章なので、構想立案や読み返しの必要はありません。ですから100分以内で楽々書けるようにならなくてはいけません。
 練習していると手が疲れて肩も凝るでしょうが、まだ脳は疲れていないはずです。


[3]100分以内で書き切ることに慣れてきたら、いよいよ「(3)試験問題のテーマに沿った論文を書くこと」です。
 過去の試験問題を取り上げて、論文をたくさん書いてみましょう。
 ここでのポイントは、構想立案の時間と、論文を手書きする時間と、読み返しの時間を分けて計測することです。
 トータルで120分に収まっているか、逸脱しているのはどの部分かを、毎回把握して次に生かしましょう。

 はじめのうちは構想立案に時間を要するでしょう。
 しかし本番ではあまり時間をかけられないので、テーマに少しでも近いことを思いついたらどんどん書いてみましょう。
 出題内容にドンピシャな内容は、なかなか思い浮かぶものではありません。ほんの少し掠るだけで良いので、それで論文を書くことにします。

 論文試験を受ける人は、相応の経験を持っていることと思います。
 だからじっくり考えれば出題内容に沿った経験・知識はあるでしょう。
 しかしとにかく時間との闘いです。思い出にふける余裕はありません。
 題材をじっくり吟味するよりも、早く着手するべきです。

 ただし、10分間のうちに最低書くべきことを箇条書きしておきます。
 思いついたエピソードを書き並べて、順番を決める程度で結構です。
 書いているうちに迷路に入り込まないように、序論、本論、結論でそれぞれ何を書くかキーワードくらいはメモしておくのです。

 こうして過去の試験問題を取り上げて論文を書くことは、自分の経験の棚卸しにもなります。
 問題に対応するため、記憶の引き出しの奥から忘れていた経験を引っ張り出すことで、本番で使えるネタが部品として用意できます。
 過去問題を数本こなす頃には、あなたのすべての経験をありありと思い出せるようになっているはずです。


 試験までの日数は残り少ないですが、幸いまだ三連休もあります。
 みっちりやれば間に合いますので、ぜひ頑張ってください。


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